Bybit(バイビット)のゼロカット|追証やロスカットと合わせて解説!

仮想通貨取引だけでなく、株式での先物取引やFX取引などレバレッジをかけることができる取引手段では、ロスカットといわれる強制決済に直面する機会がよくあります。

特に仮想通貨でのレバレッジ取引では、最大で 100倍の倍率で取引できるため、ロスカットにはいっそうの注意が必要です。

レバレッジ取引の利用者が多いBybit(バイビット)も例外ではなく、ロスカットに注意しながらの取引が必須となります。

しかし、実際にロスカットについて知っている人でも、ロスカットの基準や計算方法などが不明確な場合が多いでしょう。

そのため、今回はBybitにおけるロスカットにおける基礎知識やロスカット価格の計算方法、ロスカットにならないための維持証拠金の目安などについて紹介します。

この記事でわかること
  • Bybitは追証がないゼロカットシステムを採用している
  • 強制決済価格に到達するとロスカットが発生して強制的に損失を確定されてしまう。
  • 破産価格を超えてのロスカットでの損失分の補填はBybit公式の保険基金から補填される
  • 保険基金で補填しきれない状況では、自動デレバレッジでの補填で公平性を保っている
  • 強制決済価格や維持証拠金などの計算は無期限先物取引とインバース契約で異なる

公式サイト:https://www.bybit.com/ja-JP/

もくじ

追証・ロスカット・ゼロカットの基礎知識

まずはロスカットや追証などの基本知識を解説します。

追証とは?

追証とは追加で証拠金を預け入れる必要がある「追加保証金」を略した言葉です。

株式の信用取引やFX取引を行う際に、担保として預け入れた証拠金以上の損失が発生したり、証拠金維持率が規定以下になった場合に、不足分を追証として追加で入金しなければなりません。

追証が払えない場合には、給料の差し押さえや自己破産などでの債務整理手続きが行われます。

証拠金維持率

証拠金維持率は、現在保有している売り買いポジションが、担保として預け入れている証拠金に対してどれほどの余力があるかを示す数値です。

証拠金維持率が高ければ高いほど、証拠金に余裕がある状態で、反対に証拠金維持率が低ければ低いほど、担保の証拠金に対しての損失が膨らみ余裕がない状態といえます。

証拠金維持率は「有効証拠金÷必要証拠金×100」の計算式で求めることができます。

例えば預け入れた証拠金が1000ドルで、保有している売り買いのポジションでの損失が500ドル分だった場合は、証拠金維持率:1000÷500×100=50%となります。

ロスカットとは?

証拠金維持率が徐々に低下し、証券会社や仮想通貨取引所が設定した規定を上回ると、保有しているポジションは強制的に決済されます。

この強制決済は「ロスカット」と呼ばれ、預け入れた証拠金では支えきれなくなった損失を強制的に確定します。

Bybitの場合、ロスカットに至る証拠金維持率は取引する通貨ペアに応じて設定されており、ビットコイン(BTC)の場合は0.5%ETH、XRPなどは1%です。

したがって、ビットコインを取引している場合、証拠金維持率が0.5%に達するとロスカットが発生します。

ゼロカットシステムとは?

株式の信用取引やFX取引では、急激な価格変動による損失を受けた場合、追加で証拠金を預け入れる「追証」が必要です。

しかし、Bybitなどは追証による損失分の補填をしない「ゼロカットシステム」を採用しています。

そのため、どんなに大きな損失を受けてしまったとしても、預け入れた証拠金以上の損失になることがありません。

最初に担保として預け入れた証拠金だけに損失が収まるため、不足の事態が起きても、ゼロカットシステムのおかげで安心して取引ができます。

Bybitは追証がなくゼロカットシステムを採用している

Bybitはゼロカットシステムを採用していますが、ゼロカットシステムを支えるメカニズムに「保険基金」と「自動デレバレッジ」があります。

次は保険基金と自動デレバレッジについて解説します。

保険基金

Bybitは、レバレッジ取引での急激な価格変動などが起きたときに、投資家を保護する目的で保険基金を準備しています。

保険基金履歴

急激な価格変動によってロスカットが発生し、かつ破産価格を超えた場合、通常のFX取引では追証が必要ですが、Bybitではゼロカットシステムを採用しており、追証は発生しません。

代わりに、証拠金を超えた損失分は保険基金から補填される仕組みとなっています。

ロスカットが発生した際に、ロスカット価格が破産価格を超えない場合、その差額分が保険基金に積み立てられます。

逆に、ロスカット価格が破産価格を超えた場合、損失分は保険基金から支払われます。

ロングポジションを保有していた場合

強制決済価格:10,500ドル・破産価格:10,000ドルでロスカットが10,500ドルで発生→500ドルが保険基金に積み立て
強制決済価格:10,500ドル・破産価格:10,000ドルでロスカットが9,500ドルで発生→破産価格以上の損失(500ドル)を保険基金から補填

自動デレバレッジ

ロスカット価格が破産価格を超えてしまい、大量のロスカットが発生すると、Bybitの保険基金だけでは損失の補填が追いつかない状況も考えられます。

保険基金が尽きてしまったときには、緊急的な対応として、自動デレバレッジという措置がとられます。

自動デレバレッジは、ロスカットされたポジションと利益を持つ反対のポジションを自動的に破産価格で決済します。

保険基金でも補填できなかった損失に対して、自動デレバレッジで精算された利益分を上乗せして穴埋めがされます。

自動デレバレッジは、ポジションの利益やポジションの実効レバレッジの数値に基づいて計算されたデレバレッジランキングの上位のポジションから対象になります。

自動デレバレッジは、緊急的な措置ですが、自動デレバレッジの仕組みによって相場環境が急激に変化する状況でも、Bybitにおける公平性と安全性を保つことに役立っています。

Bybitのロスカット・破産価格

Bybitでは、証拠金維持率が低下した結果、一定の証拠金維持率を下回った時点で、保有しているポジションはロスカットされてしまいます。

ロスカットは、計算された強制決済価格に到達した時点で即時行われます。

また、破産価格とは預け入れた証拠金が完全に底をつく価格を意味しているため、破産価格を超えてしまった場合、Bybit側が証拠金以上の損失を抱えることになります。

自分の意志とは関係なく、ロスカット基準である強制決済価格に到達した時点で強制的に決済されてしまうため、ロスカットが起こる価格を把握して取引することが大切です。

ポジションを保有している場合、保有ポジションの詳細にロスカット価格が記載されています。

無期限先物とインバース取引では、それぞれロスカットが発生する強制決済価格の計算方法が変わります。

インバース契約とは?

インバース契約は、取引通貨ペアでトレードを行うときに預け入れる証拠金が無期限先物取引とは違います。

通常の無期限先物取引では、USDTやUSDCを証拠金として預け入れますが、インバース契約ではBTCやETHなど投資対象となる仮想通貨を証拠金として預け入れ、利益分の支払いも預け入れた仮想通貨で受け取ります。

BTCUSDTの場合:

証拠金(担保)利益の受け取り
無期限先物取引USDTUSDT
インバース契約BTCBTC

また、インバース取引のなかでも、証拠金がクロスマージンと分離マージンでさらに計算が変わるためやや複雑になっています。

分離マージンとクロスマージン

クロスマージンでは、自分の総合取引アカウントに保管されたすべてのUSDTなどを証拠金として利用できます。

分離マージンは、トレードポジションに対しての証拠金をトレーダーが設定するため、自分の口座を分離できます。

クロスマージンでは、総合取引アカウントにあるすべてのUSDTなどを証拠金にできるため、レバレッジ倍率を効かせて大きなトレードで大きな利益を稼ぐチャンスが増えます。

しかし、損失が発生した場合に、総合取引アカウントのUSDTすべてを失うリスクもあります。

分離マージンでは、強制ロスカットのときに失うUSDTは、証拠金としてあてていた分のUSDTのみです。

しかし、クロスマージンよりもポジションに対しての証拠金自体は小さくなるため、強制ロスカットが起こりやすく、適切な証拠金管理能力が求められます。

ポジションを保有する前にロスカット価格を計算する計算式は以下のとおりです。

無期限先物取引

ロングポジション

強制決済価格(LP)=参入価格 ×(1 – 必要証拠金率)

ショートポジション

強制決済価格(LP)=参入価格 ×(1 + 必要証拠金率)

インバース契約

分離マージンの場合

ロングポジション

強制決済価格(LP)=平均参入価格レバレッジ/[レバレッジ+1ー(維持証拠金率レバレッジ)]

ショートポジション

強制決済価格(LP)=平均参入価格レバレッジ/[レバレッジー1+(維持証拠金率レバレッジ)]

クロスマージンの場合

ロングポジション

(平均参入価格 ÷ 契約数) + (資金残高 – 注文証拠金) ÷ 1.00075 × 契約数

ショートポジション

(平均参入価格 ÷ 契約数) + (資金残高 – 注文証拠金) ÷ 0.99925 × 契約数

ロングポジションの場合、ロスカット価格は小数点以下0.5か整数のどちらか近い方に切り上げらます。
ショートポジションの場合、ロスカット価格は小数点以下0.5か整数のどちらか近い方に切り捨てられます。

Bybitの証拠金

Bybitでは証拠金として必要証拠金と維持証拠金の2種類があります。

次に必要証拠金と維持証拠金の内容や実際の計算方法を紹介します。

必要証拠金

任意のレバレッジ倍率をかけたポジションを保有するために必要な証拠金を「必要証拠金」といいます。

レバレッジ倍率を高くすればするほど、担保とする証拠金に対してレバレッジをかけたポジションが保有できるようになるため、レバレッジ倍率を高くすると必要証拠金は少なくなります。

必要証拠金は無期限先物取引とインバース契約で計算方法が変わります。

無期限先物の場合

必要証拠金=契約サイズ × 参入金額 ÷ レバレッジ率

インバース契約の場合

必要証拠金=通貨枚数 ÷ 通貨金額 × レバレッジ率

維持証拠金

ポジションを保有し続けるために必要な証拠金を「維持証拠金」といいます。

維持証拠金を下回るような場面では、強制ロスカットによるポジション解消が起きます。

維持証拠金は、以下の計算で求められます。

無期限先物取引の場合

維持証拠金=ポジションサイズ × ポジション平均参入価格 × 維持証拠金率+ポジション決済手数料の目安

インバース契約の場合

維持証拠金=(契約数量 / 注文価格) x 維持証拠金率

維持証拠金率は通貨ペアによって設定されており、ビットコインでは0.5%でイーサリアムやリップルなどは1.0%に設定されています。

まとめ

今回は、Bybitのレバレッジ取引におけるロスカットの基礎知識やロスカット価格の計算方法について解説しました。

Bybitでは、保険基金や自動デレバレッジなどの仕組みによって破産価格を上回る損失を受けても、追証は発生しないゼロカットシステムを採用しています。

ただし、高いレバレッジ倍率で利益を追求するトレードを行うと、ロスカットによって預け入れた証拠金を失うリスクが高まります。

そのため、適切なリスク管理を行うためにも、Bybitのロスカット基準や必要証拠金、維持証拠金などについて理解しておくことが重要です。

今回紹介した計算式を使用して、トレードを行う前にそれぞれの値を計算し、適切なリスク許容度でトレードを行うよう心がけましょう。

公式サイト:https://www.bybit.com/ja-JP/

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